国立工芸館に行ってきました!
皆さま、この度も「リノブルスタッフブログ」にお越しいただき、ありがとうございます!
レアテック株式会社の村口晴香です。
本日は、先日、私が初めて行ってきました「国立工芸館」について、お話したいと思います。
私が住んでいます石川県金沢市に出羽町という場所があり、そこに「国立工芸館」があります。
石川県は美術や伝統工芸が根づいた街としてよく知られておりまして、昨年2020年10月25日に日本海側では初となる国立の美術館、
「国立工芸館」が東京から金沢に移転、開館しました。
その「国立工芸館」の建物は築123年の建築物でして、明治31年に建てられた
旧陸軍施設「旧陸軍第九師団司令部庁舎」と「旧陸軍金沢偕行社」を移築・活用しています。
木造だった建物を、鉄筋コンクリート造で展示室部分に復元・新築しているので、とても丈夫な構造となっています。
1階と2階の展示室を結ぶ階段はそのまま移築され、傷などの使用感が残っているので、階段が使われてきた歴史も感じられます。
金沢偕行社のシャンデリアなどは失われていたので、他の地域に残っている偕行社のものを参考に作り直し、
外壁や窓枠は今回の移築改修に伴って判明した建築当時の色で塗り直しているのだそうです。
建築物は、このように改修工事を行う事で、過去から現代に蘇り、また新たな歴史を刻んで行くことができるのですね。
しかしそれは、当時から建物を定期的に改修し、それを繰り返してきたから復元できたのだと思いました。
そして今年は、「国立工芸館」が移転して開館してからちょうど1周年を迎えるという事で、1周年記念イベントが開催されており、
そのイベントの中でも目玉となっている「十二の鷹」を、先日鑑賞してきました。
この「十二の鷹」は、鈴木長吉さんという金工家の方が1893年(明治26年)にシカゴ万博で発表したもので、
鈴木さんが4年間という歳月をかけて制作した金工作品になります。
十二羽の鷹、それぞれに生き生きとした表情やしぐさがあり、羽根の細やかな再現なども素晴らしく、
本当に生きているのではないかと思うほどの作品でした。
それはやはり作家の鈴木さんの高い技術力あってのものなのだろうなと、感激いたしました。
この写真は「国立工芸館」の「十二の鷹」の一羽(※撮影可能範囲内にて撮影したものです)。
こちらの写真は、実際の鷹の写真です。
このように、実物と見比べてみても、どちらが本物の生きた鷹なのか、見分けがつかないほどの完成度の高い作品でした。
こちらの、国立工芸館石川移転開館1周年記念展「《十二の鷹》と明治の工芸」は12月12日(日)までですので、
皆さまにもこの機会にぜひ、「十二の鷹」をご覧になっていただきたいと思います!
芸術の秋、「国立工芸館」には約1900点の美術工芸品がありますので、日本の伝統工芸の技術力の高さを感じるのも良いですし、
また、明治時代の建築物にも触れ、その当時の歴史を感じてみるのも良いのではないでしょうか。
それでは、最後まで「リノブルスタッフブログ」をお読みいただきありがとうございました。
次回もよろしくお願いいたします!
「国立工芸館」の「十二の鷹」(※撮影可能範囲内にて撮影したものです)