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大規模修繕の工事内容

皆さま、こんにちは!

この度も「リノブルスタッフブログ」にお越しいただき、ありがとうございます!

レアテック株式会社の羽根木晃子です。

 

前回は「大規模修繕ってなぁに?」と題して、「大規模修繕」とは何か?詳しく解説しました。

今回のテーマは、次のステップとして「大規模修繕の工事内容」について、工事内容ごとに解説してまいります!

 

1 仮設工事

 

仮設工事には「直接仮設工事」と「共通仮設工事」の2種類があります。

 

1-①「直接仮設工事」

 

「直接仮設」とは、施工を行うために必要となる仮設の資材や作業、つまり建物を囲う足場工事を指します。

足場の組み立てには、国家資格足場の組立て等作業主任者をもった人材の配置が義務づけられており、

足場を組み立てる作業員は全員、特別教育を受講する必要があります。

 

1-②「共通仮設工事」

 

「共通仮設」とは、現場事務所や仮設トイレ、また工事現場は大変危険ですので関係者以外の人が

立ち入らないように敷地の周辺を囲う「仮囲い」や、足場設置届・道路使用などの各官庁への届出費用、

警備員などの費用も、この「共通仮設」に含まれます。

 

2 下地補修工事

 

「下地補修工事」とは、外壁や共用廊下、バルコニーなどの床や壁、天井面、庇などのコンクリートやモルタルの

ひび割れや浮き、爆裂・欠損などを補修する工事です。

「躯体改修工事」とも呼ばれるこの下地補修は、大規模修繕において、一番重要な工事と言っても過言ではありません。

それは一体なぜでしょうか?

 

例えば、外壁に入ったひび割れや浮きを補修せずに塗装をしたり、タイルを貼り替えしたりしても、

またすぐにひび割れなどの劣化が表面化して、塗膜が剥がれたりタイルが浮いたりするからです。

せっかく大金を投じて行った大規模修繕の効果が長持ちしないのは本当に残念ですよね...。

 

また目に見えない部分の工事ですので、おろそかになりがちですが、工事の仕上がりや見栄えにも影響が出ます。

ですから、劣化部位をキレイに取り除き、その劣化に合致した補修材で補修を行う

「下地補修工事」がとても重要なのです。

 

3 タイル補修工事

 

外壁タイルは一般的には躯体コンクリートに、タイル接着用の張付けモルタルを塗り、その上にタイルを貼り付けています。

タイルの劣化の症状は大きく分けて3つのパターンに分かれ、劣化の症状によってそれぞれ補修の方法も異なってきます。

こちらでは「タイル補修工事」の方法を劣化症状別で3つご説明します。

 

3-①「タイルのひび割れ」

 

タイルのひび割れ補修は、ひび割れがどの層まで達しているかによっても、補修方法が変わってきます。

こちらでは、ひび割れの度合いが一番ひどい場合の補修方法を解説します。

 

それは、躯体コンクリートにまでひび割れが存在する場合です。

こうした場合、まずはひび割れたタイルを取り除き、先ほどご説明しました下地補修(ひび割れ部へのエポキシ樹脂注入)を

確実に行った上で、新たなタイルに貼り替えをします。

 

大規模修繕の見積書には「タイル貼替工事」や「タイルひび割れ部エポキシ樹脂注入工事」などと記載されます。

 

既存のタイルと同じものがあればそのタイルで貼り替えますが、既存のタイルが廃盤になっていたり、

類似品はあるが、どうしても外観にこだわって同じタイルにしたいと言う場合は、タイルを新たに製作しなければならず、

それにはやはり、製作日数と費用も掛かってしまいます。

既存のタイルと多少の色の違いがあっても、類似品で代用できるのでしたら、その方が費用は安く抑えることができます。

 

3-②「タイル陶片浮き」

 

この「陶片浮き(とうへんうき)」とは、躯体側ではなく張付けモルタルからタイル自体が剥がれて、

タイル陶片が一枚一枚単独で浮いている状態を指します。

この場合、躯体コンクリートとモルタル側は接着していますので、浮いているタイル陶片をピンで固定する工法で補修をします。

 

大規模修繕の見積書には「アンカーピンニングエポキシ樹脂注入タイル固定工法」と記載されたりします。

タイルに穴をあけて、そこからエポキシ樹脂を注入しタイルをモルタルに接着させて、ピンでタイル陶片を固定します。

金沢市 大規模修繕

※アンカーピンニングエポキシ樹脂注入タイル固定工法の施工写真

 

3-③「タイル下地浮き」

 

ここで言う下地とは、張付けモルタルになります。

その張付けモルタルが躯体コンクリートから剥がれて浮いた状態を「下地浮き(したじうき)」と言います。

張付けモルタルとタイルは接着していますので、この場合の補修方法は、

タイルとタイルの間、目地に「アンカーピンニングエポキシ樹脂注入工法」にて補修をします。

 

私たちの業界用語では「目地注(めじちゅう)」と言ったりします。

目地に穴をあけてエポキシ樹脂を注入し、ピンで躯体コンクリートと下地モルタルを全体的に面で固定させます。

※アンカーピンニングエポキシ樹脂注入工法の施工写真

 

以上、大きく分けて3つのタイル補修の方法を解説しましたが、タイルの劣化症状や、建物の仕上げによっても

補修の工法や使用する補修材料は異なり、多岐にわたります。

「タイルの陶片浮き」なのに、「目地注」で施工をしても、タイルが落ちてしまうのはある意味、当然ですよね...。

どういった劣化症状なのかを正確に見極めて、それに合った工法や材料で施工をすることが、とても重要なのです。

 

4 シーリング工事

 

「シーリング工事」とは、外壁ボードや窓のサッシなどが取合う部分に行う工事です。

シーリング材と呼ばれるゴム状で弾力性がある防水材料を、部材や設備の取合う隙間に埋めて雨水の浸入を防ぎます。

シーリング材は、建物の歪みや熱によるボード等の伸縮によって、ボードとボードの継ぎ目・目地が動く事から、

その動きに追随するために、柔軟性(弾力性)が高いものである必要があります。

 

ですが、シーリング材も外壁同様、紫外線や雨水で劣化し柔軟性(弾力性)が徐々に低下していきます。

シーリング材が劣化すると、劣化した箇所から破断し建物内部へ雨水が浸入してしまう恐れがあるため、

シーリング材は定期的な補修をする必要があるのです。

 

シーリング工事には、既存のシーリング材の上からシーリング材を充填する「増し打ち工法」と、

劣化したシーリング材を撤去して、新たにシーリング材を充填する「シーリング打替え工法」があります。

 

「増し打ち工法」の方が費用は安く抑えることができますが、

劣化して固まったシーリング材の上から新たなシーリング材を充填しても、古いシーリング材と新しいシーリング材がなじまず、

また必要なシールの厚みが確保できずに隙間ができたりシーリング材が剥がれたりしてしまう場合もあります。

 

ですので「シーリング工事」においても、シーリング材の劣化を正しく見極めて、適した工法でシーリング工事を行う事が大切です。

 

5 塗装工事

 

塗装工事は主に「外壁塗装工事」と「鉄部塗装工事」に分けられます。

どちらも外観の美しさを保つためだけでなく、塗装工事をすることによって紫外線や雨風、汚れ等から

外壁や鉄部を保護する効果も得られます。

塗装の前には汚れやサビを除去し、目的に応じた塗料を使って仕上げをします。

 

5-①「外壁塗装工事」

 

まず、外壁塗装面の状態を確認するため、下地と塗膜の付着力を検査します。

付着力が一定以上の場合には、上から塗料を重ねることができますが、付着力が弱くなっている場合には、

既存の塗膜ごと剥がれてしまう可能性がありますので、既存の塗膜を除去した上で、新たに塗装を行います。

 

また、塗装材にはシリコン塗料やフッ素塗料など様々な塗料が使われますが、

使用する塗料の施工手順に沿って適切な量を均一に塗ることで塗料の効果を最大限に引き出すことができるのです。

 

 

5-②「鉄部塗装工事」

 

建物外部にある鉄骨階段やバルコニーの手すり、ドア、非常階段、メーターボックスなど鉄部に塗装をする工事です。

鉄は空気中の酸素と水分、排ガスやホコリなどと触れる事で化学反応を起こして酸化し、サビが発生します。

ですので、鉄部の塗装には必ず「錆止め塗装」を施します。

 

まずは、サンドペーパーなどを使いサビを取り除く「ケレン掛け」をします。この作業を丁寧に行うことで

サビの再発を防ぎ、塗料との密着度を高めることができるのです。そして、ケレン掛けなどの下処理を終えた部分に

錆止め塗装を行い、中塗り塗装、上塗り塗装と3回に分けて塗装を行います。

 

6 防水工事

 

「防水工事」とは、屋上やバルコニー、共用廊下、共用階段などから雨水が建物内部に浸入するのを防ぐために行う工事を言います。

新築時に防水処置が施されていますが、紫外線を含む直射日光や風雨を受けて、防水性能は日々、失われて劣化していきます。

特に、屋上防水の劣化を放置すると「漏水」につながるだけではなく、建物本体に様々な影響を及ぼします。

 

防水工事の工法も、

≪屋上≫であれば「ウレタン塗膜防水」や「塩ビシート防水」、「アスファルト系防水」、

≪バルコニーの庇や手すり等≫は「ポリマーセメント系塗膜防水」や「アクリル系塗膜防水」

など、施工場所や既存の防水層によって工法が異なります。

 

ここで一つ例をあげてご説明します。

 

施工場所⇒≪屋上≫、既存の防水層⇒≪ウレタン塗膜防水≫の場合、

 

【ケース1】既存の防水層と下地との接着が良好であれば⇒「ウレタン塗膜防水」を重ね塗りするだけでも充分なのですが、

 

【ケース2】既存の防水層と下地との接着が悪ければ⇒「塩ビシート防水(機械的固定工法)」で新たな防水層を築くのが

北陸など寒冷地では最適です。

 

このように、防水層の状況によっても工法が異なってきますので、

防水層の状態をキチンと把握し、適切な時期に補修することが大切なのです。

 

7 その他工事・クリーニング工事

 

最後に「その他工事・クリーニング工事」です。

 

7-①「その他工事」

 

先にご説明した工事以外に、玄関扉やサッシの交換、竪樋の取替、基礎巾木の塗装など、

必要であれば予算に応じて追加工事として行います。

 

7-②「クリーニング工事」

 

大規模修繕の最後に行う仕上げの工事になります。外部のガラスやサッシ、内部建具のクリーニングや、

床などの洗浄やワックス掛けなどを行います。

 

全ての工事を終えた後、完了検査を行い、工事の手直しがあれば是正をして竣工・お客様へ引き渡しとなります。

 

8 まとめ

 

以上が、大規模修繕の一般的な工事内容になります。

ここまでお読みいただいて、お分かりになったかと思いますが、どの工事でも、施工する場所や劣化の症状によって、

施工方法や使用する材料が異なります。

もし劣化の症状を見誤り、その劣化に合わない工法で施工を行ったとしたら、残念ですが工事の効果は期待できないでしょう。

 

大規模修繕は費用も高額です。その費用を無駄にしない為にも、

大規模修繕の前に、まずは、建物の調査診断をして、建物の現状を知ることが一番重要なのです。

 

私たち「RENOBLE/リノブル」は、大規模修繕専門店です。建物の調査診断から施工の提案、改修工事まで

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それでは、この度も最後まで「リノブルスタッフブログ」をお読みいただきありがとうございました。

次回もよろしくお願いいたします!

 

 

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